
カスタムオーダー商品をお持ちのブランドが「シミュレーターを導入しよう」と決定してからどのくらいの期間でリリースできるものでしょうか?
シミュレーターパッケージの導入の場合と、スクラッチで独自開発する場合のケースをご案内します。
シミュレーターパッケージを利用する場合
弊社システム「MyCOS(マイコス)」をはじめ、定番機能をあらかじめ組んであるパッケージ商品を利用する場合、リリースまでの期間をかなり圧縮できます。
もし、カスタムオーダー商品の仕様がパッケージの仕様とバッチリ一致していれば、商品データを登録するだけなので最短1~2ヵ月でのリリースも可能です。
大体の案件ではパッケージの仕様に加え、独自のカスタマイズが必要となります。それを踏まえると、要件整理からカスタマイズ作業やテストを合わせ5ヵ月程度の納期が平均的です。
これはMyCOSに限らず、他のシミュレーターパッケージも大きく変わらないかと思います。

スクラッチで独自開発する場合
自社で構築する場合、制作会社に外注する場合どちらにしても仕様の定義から開始することとなり、パッケージ商品に比べ大幅に手前からのスケジュールとなります。
1. 企画フェーズ(約4週間)
- 目的の明確化
- ターゲットユーザー分析
- 導入効果の検討
2. 仕様定義フェーズ(約4~6週間)
- 機能要件定義
- UI/UXのラフデザイン
- データベース設計・データ構造定義
- 技術環境の選定(言語・フレームワーク等)
3. 開発フェーズ(約16~24週間)
- フロントエンド開発
- UI設計と実装
- インタラクティブ機能実装(カラー選択、デザインプレビューなど)
- バックエンド開発
- データ管理・処理の実装
- API開発
- 決済連携(必要に応じて)
- 管理画面の開発
4. テスト&フィードバック修正フェーズ(約6~8週間)
- 単体テスト(各機能単位)
- 統合テスト(全体の動作確認)
- パフォーマンステスト(負荷・速度の確認)
- ユーザビリティテスト(使いやすさの検証)
- テスト結果を基に修正対応
- 細かなUI/UX調整
6. ローンチ準備フェーズ(約2週間)
- 本番環境へのデプロイ
- ドキュメント整備(運用マニュアル、利用ガイド等)
- プロモーション準備(マーケティング素材作成など)
7. ローンチ(1日)
- シミュレーター公開
- 公開直後のモニタリングと微調整
総合的な納期目安
企画開始からローンチまで 約8か月〜10か月程度 が現実的な目安となります。
開発規模や必要な機能、仕様変更などの状況に応じて納期が前後する可能性がありますが、上記を基準にスケジュールを立てることで、円滑にプロジェクトを進行できます。
スピードスタートは弊害も
大急ぎでスタートし、ユーザの反応に合わせて仕様をアップデートしていくことも有益ではありますが、アップデート前と後でカスタマイズ情報や注文情報の項目に違いが生じると、過去の受注情報との仕様の違いを調整するために想定以上の開発工数が必要になることがあります。
まとめ
ざっくりとした目安としては、開発期間はパッケージでは半年程度、スクラッチでは1年弱を見込んでおく必要があります。
その前の企画詰めや業者選定、社内での予算等の手続きなども含めると、+3ヵ月以上は必要です。
ゆとりを持ったスケジュールがあれば、十分に企画を練った上で、戦略に合わせてパッケージもスクラッチも選ぶことができます。企画提案時点で、リリースは1年以上先を見込んでおくことが現実的です。